中東にあるアフガニスタンの情勢が日々、世間をにぎわしていますね。
日本人にはそこまで馴染みが無い国ですが何かと話題になっている国という印象をお持ちかもしれません。
そして、テレビやネットニュースなどで毎日と言っても良いほどアフガニスタン・アフガンといった名前を聞きますが、なぜそれぞれ言い方が違うのでしょうか?
今回はアフガンとアフガニスタンの違いについて、またアフガニスタン・カザフスタン・ウズベキスタンといったスタンという意味についてもまとめました。
アフガニスタンとは
宗教や国土
最初にアフガニスタンという国家について紹介します。
アフガニスタンは中東に存在する、複数の民族が居住している多民族国家です。

2021年までの正式名称はアフガニスタン・イスラム共和国、タリバンが実権を握ってからはアフガニスタン・イスラム首長国となっています。
国民の9割がイスラム教のスンナ派もしくはシーナ派を信仰しています。
国土面積は652,225平方キロメートル(日本の約1.7倍)で人口は約3,890万人となっていて、主な産業は農業と牧畜です。
そのほかにヘロインの全世界流通量の90%以上をアフガニスタン産が占めているほどの麻薬密造国となっています。
アフガニスタンの歴史

1700年ごろからアフガンの王家による統治が始まり、1834年にアフガニスタン首長国という国名になりました。
その後はイギリス・ドイツ・ソ連といった強国の戦争や内乱などを経て、1996年にタリバンがカーブルを占領したことで、アフガニスタン・イスラム首長国が成立しました。
ですが、テロ組織アルカイダを匿ったことで、現在まで続く問題へと発展しています。
アフガンとアフガニスタンに違いはある?
両方同じ国!

アフガニスタンとアフガンの名前の違いは何なのでしょうか?
かなり単純な理由ですがアフガンはアフガニスタンの略称です。
中華人民共和国を中国というようにアフガンもアフガニスタンを略しているだけです。
アフガンとアフガニスタンは同じ国であり、違いはありません。
アフガンという言葉はアフガニスタンの約5割の人口を占める民族の名前(パシュトゥーン人とも言います)であり、日本人・アフガン人といったようにアフガニスタンの人を表すときに使われることが多いです。
日本のことを海外で「Japan」「Japanese」と言うように、どちらか決められているわけではないので、報道する際はどちらも使用していることが多いようですね。
スタンの意味
ちなみに~スタンという国名が多いのにも理由があります。
~スタンという名前がある国は、カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、アフガニスタン、パキスタンの6か国でほとんどが中央アジアに集中しています。

中央アジア(中東)は、かつてイランを中心としたペルシア帝国の一部となっていて、ペルシア語で「スタン」とは【土地】という意味があります。
アフガニスタンの国名はアフガン人の土地という意味
他のスタンという国も「~○○人の国」という意味の国名が使われていますが、パキスタンだけは清浄な土地という意味で国名がつけられています。
まとめ
今回はアフガンとアフガニスタンの違いについてご紹介しました。
ニュースなどでは違う呼び方をされていますが、どちらも同じ国には変わりありません。
アフガニスタンという国を表すのか、アフガンという国民を表すのかで言い方が変わるのはどこの国も同じようですね。
これからも何度も聞くことになる名前ですが、それぞれの意味を知っているだけでもニュースの捉え方が変わってくるかもしれません。